回すごとにキラキラ美しい、一度として同じ模様を見ることのない万華鏡・・小さな子どもにも大人気です。
この美しい模様を描く万華鏡、実は5ミリメートル以下のプラスチックである“マイクロプラスチック”を使っています。
例えば、身近にあるプラスチック製の“洗濯バサミ”。紫外線による劣化で粉々に砕けたプラスチックは小さな破片に。
その軽さゆえ川や海の流れにより外洋まで流れていき、生態系への影響が懸念されています。
このマイクロプラスチックの万華鏡を使い、子どもたちへ海の環境への興味をもってもらおうと活動しているのは、名古屋市でオリジナル絵本の製造・販売する株式会社フォーチュンの本間祐希子さんです。
この活動のきっかけは、日中の海に行ったときでした。
本間祐希子:
「目についたのはカラフルな砂浜。かなりゴミがあるなという印象を持ちました」
本来の砂浜は真っ白なはず。そこに赤・青・オレンジと様々な色が映えます。この状況をどうにか形として伝えることができないか、自分たちにできることは何だろう?と思ったのが活動のきっかけだそうです。
本間:
「高学年の子どもであれば、自分で考え進んでいくことができますが、幼稚園児や小学校低学年生には何か楽しいきっかけが重要。その時に思いを形にする方法が万華鏡でした」
万華鏡を作ることで、子どもたちに海の現状を知ってもらうことを目的としています。拾う、使う、学ぶというループの中で自分ができることを見つけ、思いを形にすることで環境問題に取り組む人の輪を広げています。
ほかにも海に行った際に子どもと一緒に気軽にできる海へのアクションを本間さんに伺いました。
準備するものは、スコップ・バケツ・ザルなどのふるい。砂をスコップですくい、ふるいにかけてみると、さまざまな種類のプラスチックゴミが確認できるそうです。1つずつこれが一体何か確認したり想像してみるだけでも自分ができる海へのアクションです。
今後はビーチクリーンのイベントを今年度中に愛知県で開催したいという本間さん。
本間:
「人間が作ってしまったカラフルな色は、海洋生物はもちろん、私たちにも危険な存在となっています。砂浜からカラフルを奪い去りたい。それが私たちの願いです」