日本財団は7月15日の「海の日」を前に、海に関する意識調査を実施。その結果を7月11日に発表しました。この意識調査は、海の恩恵を受けて生活をしている日本人が海に対して持っている意識や行動の実態を明らかにしたものです。
「海は大切な存在だ」の回答は約7割。一方で「海が好きだ」と答えた人は約4割と「大切」であると認識しながらも、好意度は下がっています。
特に20代、30代の海への意識が低く、子どもへの影響も懸念されています。一方で、高校生や小学生は海への関心が高く、75%の小学生が「海に行きたい」と答えています。
ちなみに海への「愛着」ランキングで、愛知県は38位でした。
海洋問題の認知度は、2022年比で全体的に-10ポイントから-15ポイントと大幅に減少しています。しかし「鍵となる若い世代」の高校生の結果では「海が好きだ」「海に行きたい」と、全体に比べて海に対して前向きな意識を持って行動しているようです。
日本財団常務理事の海野光行さん:
「決して楽観視できる数字ではありません。逆に大変憂慮している数字だと思います。今の時点から小学生、中学生、高校生を含めて海の魅力を伝えられるような施策を打っていく必要があります」
また「小学生の75%が海に行きたがっていますが、子どもの体験というのは社会経済的状況に影響を受けます」ともコメント。臨海学校のプログラムなどを通じて、体験格差を埋める活動に力を入れていく考えです。
日本財団は今後、タイムパフォーマンス意識が海離れを加速させている現状を踏まえ、新たな海のイメージを提供することが求められています。今後も若い世代をターゲットにした活動を強化し、海への関心を高める取り組みを進めていく予定です。