2019年に愛知県豊橋市に誕生したスーパーマーケット「ビオ・あつみエピスリー豊橋」。
創業60年以上を誇る老舗ご当地スーパーが運営しています。このスーパーの最大の特徴は他にはない、ある販売方法です。これが海のごみ削減にもつながっているといいます。
伊良湖市場より毎日直送された新鮮な魚の刺身や切身、出来たての総菜にピザ、バウムクーヘン…こだわりの食品が並ぶ店内は、まるで海外にいるような雰囲気の個性派スーパーです。
特徴は商品だけではありません。ずらっと並んで目を引くのが「量り売り」。
米、味噌、醤油、酢、みりん、ソース、油に大豆や小豆の豆類、切干大根、カシューナッツやクルミなどのナッツ類…あらゆる種類が量り売りでの販売が行われています。
自宅からマイボトルを持っていけば、醤油やみりん、ウスターソースなど一般的に家庭で使う調味料がわずか100グラムから購入できます。
醤油だけでも5種類。うすくち醤油は煮物に、三年醸造醤油は刺身にぴったりだそうです。
気になる商品を欲しい分だけ買うことができるため、家での食の楽しみ方が広がりそうです。
量り売りは良質な調味料を選べるだけでなく、少しずつ買えることで新鮮な状態で使い切ることができます。
さらにうれしいのが…容器代がかからないため、パッケージ商品よりおよそ2割安く購入することができるそうです。好きなものを必要な分だけ、お値打ちに購入できるのはうれしい販売方法です。
デパ地下さながらの総菜コーナーでは、オーガニック食材などを使った総菜も量り売りをしていて、マイ容器に詰めてもらうこともできます。
店員:
「容器を持ってきていただきますと、100グラムにつき30円引きになります」
マイ容器を持参して購入すると、なんと100グラムあたり30円も値引きしてもらえます。グラム売りの商品は30円引き、ショーケース内の個売り商品は20円引きになります。
使う分だけお値打ちに買える「量り売り」。食品ロスの削減はもちろんですが、もともとは使い捨てになってしまう市販の調味料容器やプラスチックごみを出さないため、そして家にも包装容器を持ち込まない店づくりとして始めたものだそうです。
実際に買い物に来ている人は…
女性客:
「基本的に調味料などマイボトルで購入しています。7人分の食事を用意するので、ごみが出ないのはうれしい」
別の女性客:
「味噌とか量り売りで買っています。まだ自分の中で(マイ容器を持ってくるのを)習慣になってないから、やっぱ持ってくるのを忘れちゃう。慣れちゃえば習慣になってしまえばと思うんですけど、まだ面倒くさい。忘れちゃうっていうのはあります」
ごみを出さない店づくりに挑戦した店舗。このようなお店がうまくいかないと地球と共存していくのは難しいと社長はいいます。
渥美フーズ 渡会一仁社長:
「良いものを扱っているのでお値段は張りますが、最後の1滴まで使い切れば意外と安く済む。そういったところもお客様に気づいていただけると良さが分かるのかなと思います。我々としては一歩一歩、色んな知恵を出したりお客様と一緒に考えながらこうゆうお店が増えていけばいいなと思っています」
店内で販売する野菜はプラスチックごみ削減のため、新聞紙に包んで販売したり植物由来の容器での販売がされています。この先も店ではテイクアウト容器やストローの改良を検討しているそうです。
その場所ならではのご当地スーパーは地元でしか見られない新鮮な魚、総菜などが並び、お土産選びにも最適な旅行の立ち寄りスポットです。
マイ容器を持ってごみを出さないという海にやさしい買い方で楽しんでみてはいかがでしょうか。
愛知県豊橋市三ノ輪町本興寺2-12
営業時間:10:00~20:00