「海との関わり」と「地域の学び」を子どもたちに伝え、語り継ぐことを目的としたプロジェクト「海ノ民話のまちプロジェクト」が始まります。
残された“海にまつわる民話”に込められた「思い」や「警鐘」、「教訓」を子どもはもちろん幅広い世代に親しみやすいアニメなどの映像表現で次の世代へ、そしてその次の世代にも語り継いでいきます。
2022年度は愛知県蒲郡市が「海ノ民話のまち」に選ばれました。
仏島は蒲郡市の竹島海岸の沖合、三河大島の南側にある、岩だらけの島です。昔からこのあたりは海面すれすれに顔をのぞかせる岩場が多く、船が座礁して死者が相次ぎ、「船の墓場」「死者の海」と呼ばれていたそうです。ある日、兄弟の船頭が石塔を運ぶため航行していると、突然潮の流れが変わり、仏島に引き寄せられ船は傾き兄弟もろとも海の中へ・・・。必死に泳いで仏島から逃げようと島の頂上を見ると、この世の者とは思えない形相のドクロの顔をした人たちが手招きしていた。という摩訶不思議なお話です。
今回の「仏島」のように、怖い話であり、しかし大事なメッセージを持つ民話を、映像を交えた表現をすることで、子どもたちに分かりやすくそして印象に残るような手法で届けようとしています。
2022年5月には蒲郡市役所でキックオフミーティングが開催され、地元の実行委員会が集まり、民話の内容やアニメの方向性などの意見交換が行われました。今後、「仏島」は11月頃にアニメーション化され、公式サイトのYouTubeなどで公開される予定です。