愛知県知多郡南知多町の日間賀島は名古屋から一番近い島です。外周は5.5kmほど。定期便が発着する港が東と西にあります。
島の周囲は三河湾に囲まれており、魚介類が多く水揚げされ古くから漁業が盛んです。島の自然や暮らしは海と深い関わりを持っています。
南知多町は伊勢湾と三河湾の間に位置し、漁場に恵まれ日本有数のしらす漁獲量を誇ります。
タコとフグが名物な島の周辺では、餌となる小さな魚も豊富でその稚魚としてしらすも豊富にとれます。
旬は春と秋。春しらすは小ぶりながらも身がぷりぷりとして秋しらすは身がぎゅっと締まっています。
東港から歩いてすぐのところにある、海の食卓「島カフェBarca」。地元の新鮮な海の幸を提供するお店です。
運営しているのは、しらすの製造販売を行う丸幸。日間賀島の市場から加工場まではわずか1分のところにあり、鮮度抜群の状態ですぐに加工されます。
そのためしらす本来の味わいが生まれます。マスターのおすすめメニューは『しらす屋さんの生しらす丼』(1150円)。新鮮な生しらすのねっとり感と釜茹でしらすのふっくらとした食感が同時に楽しめます。
そんなしらすを使ったある商品が今大人気だそうです。
『日間賀島 海ソース』(1本864円)。およそ5年前に水揚げ日本一といわれる日間賀島名産を使って何かできないかと日間賀島観光協会食文化部と丸幸で共同制作されました。地元の中学生など地域の皆さんと一緒に作り上げた逸品です。
島の名産のミル貝にマダコそしてしらすをオリーブオイルで煮詰めています。具はたっぷり、そしてオイルには島の海の幸のうまみがしっかりと出ています。
この日間賀島海ソースの魅力は料理のアレンジの豊富さにあります。
定番のアヒージョやパスタソースとしてはもちろん、コロッケ、海鮮焼きそば、ポテトサラダ、炒め物と和洋中の料理に幅広くアレンジできます。
賞味期限は製造日から6ヵ月。アウトドアブームの影響もあり、今ではお取り寄せ商品としても大人気の日間賀島の新名物となりました。
島周辺の豊かな漁場への恩返しとして、日間賀島観光協会メンバーは2018年より「島庭プロジェクト」を立ち上げました。
この取り組みは島のやぶを整備し林に戻すことで島から海へ栄養を供給できる自然循環型の環境づくりを行っています。こうすることで海を守り魚を増やしていとこうというものです。
2020年初頭には地道な活動が島でも少しずつ認められてきました。現在も継続して取り組みが続けられています。
海の幸から名物ができるのも豊かな漁場があってこそ。これからも活動は続いていきます。
島カフェBarca
愛知県知多郡南知多町日間賀島小戸地72(東港から徒歩すぐ)
【日間賀島へのアクセス】南知多町師崎港から高速船で10分程度
営業時間:10:30~15:00
定休日:毎週火・水曜(その他臨時休業あり)