いま日本近海では、海水温の上昇や魚の生息域が移動するといった海洋環境の劇的な変化が起こっていて、現場の漁業者も危機感を抱いています。
東京都港区で行われた「海洋環境変化対応プロジェクト」では「海の異変」の一例として、瀬戸内海で見つかった“足のないタコ”について報告されました。
そこで日本財団、全漁連(全国漁業協同組合連合会)、東京大学大気海洋研究所の三者が「海洋環境変化対応プロジェクト」を2025年4月から本格化させると発表しました。
プロジェクトでは、日本全国の若手漁師が海水温などのデータを継続して収集、東大の研究所がそれを分析し、有効な対応策などを検討していくものです。すでに日本全国13の地点でデータの収集が進められています。
日本財団 乗務理事 海野光行さん:
「まず何が起こっているかをモニタリングでしっかり把握をする。その上で何が必要かというとフィードバック対策をどうするのかというところが一番大事です」
海野さんは現状の海洋環境を放っておくと「場合によっては、もうカキがとれなくなる」と警鐘を鳴らします。
日本財団 海野さん:
「養殖の仕方をどう変えるのか、海洋環境変化への対策を提示するところまで踏み込んでやっていきたいです」