最近ではあまり見られなくなった丸型ポスト。思いを込めた手紙をワクワクしながら、投函した人もいたかも知れません。今回はそんな赤いポストを街のシンボルとして未来に残そうとした人たちに迫りました。
赤いポストがあるのは、愛知県美浜町にある布土(ふっと)小学校。体育館の脇にただ置かれているだけで、製造から約60年以上経つ、古びた赤いポストです。そんなポストを野間埼灯台に移設して有効活用しようと考えたのが、「現代版 灯台守」の仙敷裕也さんと佐々木美佳さんです。
仙敷裕也さん:
「灯台守として活動していく中で、もっと人を呼べないかと考えました。布土小学校に赤いポストがあると聞いて、それを灯台に活用できないかと思ってお願いに来たのです」
実は布土小学校は令和10年頃に町内の学校と統合。閉校になるため、古いポストも、閉校時にはなくなる運命にあったのです。
布土小学校では野間埼灯台への寄贈にあたり、未来のポストの使い方などを、生徒が提案する授業を行いました。参加したのは4年生の代表13人です。
授業で最初に行われたのがポストの活用方法。ノートパソコンを使って各自のアイデアをたくさん並べていきます。生徒同士や先生と話し合う中で、さまざまなアイデアが生まれました!
●活用アイデア候補
・ポストの中にお金を入れる、良いことが起きる
・自分たちの大切なものをタイムカプセルみたいにする
・願い事を書いた紙を入れる
生徒みんなでアイデアを出し合ったあとは、ポストの化粧直しへ! ペンキを使って、灯台カラーの白色に塗っていきます。楽しそうに色を付ける一方、少し名残惜しい気持ちになった生徒も。
生徒:
「ポストを持っていくのは、ちょっと悲しいけれど、ポストのことを思い出しに灯台へ行きたいです」
現代版灯台守や布土小学校の生徒らによってリメイクされたポストは、1月20日(土)に野間埼灯台へ移設。今後は野間埼灯台広場内に設置し、イベントなどで利用する予定です。
生徒の成長を見守り続けてきた丸型ポストは、これからも街のシンボルとして輝き続けることでしょう。