レポート

絶滅危惧種の「コククジラ」の骨格標本を展示! 骨格の3D映像も楽しめる 東京海洋大学

Still0214_00000

絶滅が危惧されている「コククジラ」の骨格標本展示開始式が、2023年12月に行われました。東京海洋大学のマリンサイエンスミュージアムで誰でも見ることができます。

骨格標本展示開始式

骨格標本展示開始式

Still0214_00009

日本財団 海洋事業部 中嶋 竜生部長:

「海洋大学さんにここに飾っていただけるのも、次の研究に生かされることもそうです。子どもたちの次の海や3Dに触るきっかけになることが大事だと思います」

Still0214_00012

この骨格標本は、2016年の千葉県南房総市和田浦で打ち上げられ、海岸に埋められていた2歳から4歳のメスのコククジラです。体長は約9メートル、推定体重は7トン。

Still0214_00014

「日本財団・海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の研究生たちが2023年1月に掘り起こし、3Dデータと骨格標本を作成しました。

Still0214_00019

――骨格を掘り起こしたときはどう感じましたか?

1期生 中学3年生 杉本拓哉さん:

「クジラの発掘について本で見たことがあって、自分でやってみることができたのはすごくうれしかったです」

Still0214_00021

1期生 高校2年生 栗山奈月さん:

「掘り出していくと どんどん骨が見つかって。『こんなものが海に漂着したんだ』と不思議に感じました」

晒(さら)し骨格で展示

Still0214_00025

東京海洋大学では、博物館などでよく見る頭から尾まで組み上げられた「交連(こうれん)骨格」ではなく、骨格をバラにした状態「晒(さら)し骨格」で展示されます。交連骨格よりも利用価値が高く、研究資料として活用しやすいのです。

Still0214_00027

骨格標本の近くには研究生たちがスキャンした3D映像も展示。コククジラの立体的な形が分かるようになっています。360度動かせるので、好きな部分をじっくり観察できます。

Still0214_00029

開始式の中に、ひと際目を輝かせている1人の研究生がいました。プロジェクトの3期生として愛知県からやってきた渡邉 翔さん、中学2年生です。

――先輩たちが掘り起こした骨格を見ていかがでしたか?

3期生 中学2年生 渡邉 翔さん:
「実物を見たことがないクジラだったので感動しました。同じ哺乳類なのに、クジラは海で適応する骨を持っています。骨が語ってくれるので、とてもおもしろいと思いました」

Still0214_00030

――3Dを学ぶ研究生に望むことは?

海洋研究3D スーパーサイエンスプロジェクト 代表 吉本大輝さん:
「アニメーションや映画、ゲームなどの分野で3Dが使われています。今後、中学生は進路を決めていくと思います。3Dと自分がやりたいことを掛け合わせて、何か行動を起こしてくれるのではないかと思います」

「日本財団・海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の関係者や研究生など、約100人が掘り起こしたコククジラの骨。一度じっくり観察してみてはいかがでしょう!

  • 東京海洋大学 マリンサイエンスミュージアム

https://www.s.kaiyodai.ac.jp/museum/public_html/

  • 「絶滅危惧種の「コククジラ」の骨格標本を展示! 骨格の3D映像も楽しめる 東京海洋大学」
    記事をウィジェットで埋込み

    <iframe class="uminohi-widget newssite-article" src="https://aichi.uminohi.jp/widget/article/?p=1319" width="100%" height="800" frameborder="no" scrolling="no" allowtransparency="true"><a href="https://aichi.uminohi.jp">海と日本PROJECT in 愛知県</a></iframe><script src="https://aichi.uminohi.jp/widget/assets/js/widget.js"></script>

関連リンク

  1. Still0417_00019
  2. image
  3. Still0305_00026
  4. 25258177_s
  5. Still0305_00014
  6. Still1208_00028

Pickup

  1. image
    未利用魚を”魅了魚”に!三谷水産高校×まんてん.が共同開…

    未利用魚とは「サイズが不揃い」「漁獲量が少ない」「鮮度が落ちやすい」などの理由で、市場に出回らずに利…

  2. Still1208_00028
    【海プロ×忍者】コラボが実現!海洋インフォグラフィックの…

    海と忍者をこよなく愛する愛知県在住の小栗和馬さん(小4)。NINJA KAZUの愛称でキッズサポ…

  3. Still1226_00064
    古びた丸型ポストを街のシンボルに! 灯台カラーにリメイク…

    最近ではあまり見られなくなった丸型ポスト。思いを込めた手紙をワクワクしながら、投函した人もいたかも知…

  4. 参加者集合
    魚をさばいて!すしを握って!海を学ぶ!

    すし文化に触れて、さばいて、握って、海を学ぶイベント「日本さばける塾 with 回転鮨 魚太郎」が2…

  5. インフォグラフィック
    海への熱い思いを発表!「海洋インフォグラフィックコンテス…

    2023年8月、「第3回海洋インフォグラフィックコンテスト」が開催されました。このコンテストは全国の…

アーカイブ

  1. 2024年
  2. 2023年
  3. 2022年
海と日本PROJECT in 愛知県
最新ニュースをウィジェットで埋込み

<iframe class="uminohi-widget newssite-newest" src="https://aichi.uminohi.jp/widget/newest/" width="100%" height="800" frameborder="no" scrolling="no" allowtransparency="true"><a href="https://aichi.uminohi.jp">海と日本PROJECT in 愛知県</a></iframe><script src="https://aichi.uminohi.jp/widget/assets/js/widget.js"></script>

PAGE TOP