海や川など水の事故を減らすことを目的とした取り組み「日本財団 海のそなえシンポジウム」が5月22日、東京都のTOKYO FMホールで開かれました。このイベントは、毎年発生している海や川での水難事故を減らしたいと、これまでの常識を疑い、新たな「そなえ」をつくるために企画されました。
シンポジウムではさまざまなジャンルの専門家が登壇。「溺れの定義」や「身につけたくなるフローティング」「溺れないための教育」など、海を安全に楽しむための議論が交わされました。
また、新たに発表されたのが「これで、おぼれた。『おぼれ100』」。一般の人1000人を対象にした「溺れかけた経験」をもとに作成されたコンテンツです。今まで「溺死」事故は記録されても、「おぼれかけた」記録はほとんど報告されていませんでした。そこで「こうしよう」と注意喚起するものではなく「それ、自分もやりそう!」と自分事としてとらえられるようなコンテンツを考案。なぜ、溺れに至ったのか。「おぼれ100」を通じてきっかけを知ることで、海や川による水難事故を未然に防げるかもしれません。
日本財団 海野光行常務理事:
「合言葉は『海のそなえはみんなで作る』。その最初の一歩はここにいるみなさんが、それぞれの場所でできることを始めること、一緒に力を合わせて「そなえの文化」を育てていければいいと思います」