海の問題解決に長年取り組んできた日本財団は、未知の海洋生物を発見するため世界中の海域を探査する「海洋生物探査プロジェクト オーシャン・センサス」を始動しました。
日本財団 笹川陽平会長「我々は今、船出の時です。夢と情熱に支えられた冒険のはじまりです。」
このプロジェクトは日本財団とイギリスの海洋探査などを推進している「ネクトン財団」が提携。未知の海洋生物を発見するため、多様な生物が豊富に生息する世界中の海域を有人潜水艇や海中ロボットなど最先端の技術を駆使して表層から深海まで探査するものです。最初の10年で10万種類の新種の発見を目指し、日本では来年以降に潜水艇での調査を予定しています。
ネクトン財団 ルパート・グレイ会長「海には数十億年におよぶ生き物の進化の歴史が詰まっています。私たちがこの海について知らな過ぎることは大いなる過ちと言わねばなりません。『オーシャン・センサス』はこの遅れを取り戻します。」
「海洋生物探査プロジェクト オーシャン・センサス」は、今年3月下旬からノルウェーの海域ですでに始まっていて、採取されたサンプルはイギリスのオックスフォード大学など世界中に設置される予定の「生物多様性センター」で解析されます。将来的には一般市民など誰もが自由に閲覧することができる予定です。
発見された海洋生物の遺伝資源を活用し、病気治療のための新薬発見などにつなげ、海洋バイオテクノロジー産業の活性化に寄与できるとしています。