日本財団は4月4日、北九州市小倉北区で水素燃料電池を搭載した洋上風車作業船「HANARIA(ハナリア)」を公開しました。
洋上風車作業船「HANARIA」は、日本財団が推進する「ゼロエミッション船プロジェクト」の一環として、トヨタ自動車などと開発した船舶です。
ゼロエミッションとは“産業から出た廃棄物をゼロにする”という意味(emission=排出)。1994年に、国際連合大学が提唱しました。「ゼロエミッション船プロジェクト」は世界中の課題となっているカーボンニュートラルの実現を大きく推進するほか、日本が世界に誇る水素技術やエンジン技術などを活かすことができる「未来の産業」としても期待されています。
3月に行われた実証実験では、小倉港から白島沖にある洋上風力発電施設までの往復約30キロメートルの間、二酸化炭素(CO2)を排出しない“水素燃料のみ”の航行に成功しました。このモデルの船としては世界で初めてです。
日本財団 常務理事 海野光行さん
「水素をどんなに燃やしても水しか出ません。(開発が)大きくても、進めていく価値があります。これからもコンソーシアムのみなさんと連携して進めていきたいです」